桜の花びら舞う頃に
第43話『Kissは元気の出る薬』
見つめ合う2人。
その吐息と吐息が、掛かり合う。
(悠希くん……)
さくらを下から見つめる悠希の表情は、真剣そのものだった。
悠希の顔は、赤く染まっている。
それは、きっと熱のせいだけではない。
「さくら……ちゃん……」
悠希は、さくらの名をそっと口にする。
その瞬間、さくらの心臓は、激しく強く脈打った。
「悠希くん……」
汗が頬を伝う。
(あたし……あたしは……)
雷のような鼓動。
今にも身体から、心臓が飛び出しそうだ。
(教師と保護者の恋愛が……タブーなのはわかってる……)
さくらは、シーツに手を置く。
(た~君をひいきするとか……悠希くんを誘惑したとか……思われるかもしれない……)
その手を、強く握りしめる。
(大変なことが、たくさんあると思う……)
さくらは、唇をキュッと噛む。
(でも……)
見つめる悠希の笑みは、とても優しく心に染み渡っていった。
(あたしは……やっぱり……悠希くんが好きなんだ!)
その時━━━
「さくらちゃん……」
不意に、悠希が手を重ねてきた。
「悠希くん……」
さくらも、その手を握り返す。
2人は目を閉じた。
どちらからともなく、唇が近付いていく。
そして━━━
その吐息と吐息が、掛かり合う。
(悠希くん……)
さくらを下から見つめる悠希の表情は、真剣そのものだった。
悠希の顔は、赤く染まっている。
それは、きっと熱のせいだけではない。
「さくら……ちゃん……」
悠希は、さくらの名をそっと口にする。
その瞬間、さくらの心臓は、激しく強く脈打った。
「悠希くん……」
汗が頬を伝う。
(あたし……あたしは……)
雷のような鼓動。
今にも身体から、心臓が飛び出しそうだ。
(教師と保護者の恋愛が……タブーなのはわかってる……)
さくらは、シーツに手を置く。
(た~君をひいきするとか……悠希くんを誘惑したとか……思われるかもしれない……)
その手を、強く握りしめる。
(大変なことが、たくさんあると思う……)
さくらは、唇をキュッと噛む。
(でも……)
見つめる悠希の笑みは、とても優しく心に染み渡っていった。
(あたしは……やっぱり……悠希くんが好きなんだ!)
その時━━━
「さくらちゃん……」
不意に、悠希が手を重ねてきた。
「悠希くん……」
さくらも、その手を握り返す。
2人は目を閉じた。
どちらからともなく、唇が近付いていく。
そして━━━