桜の花びら舞う頃に
そして、時は流れて……





「今日は、本当にありがとう」


「ありがと~!」





パーティーも終わり、悠希と拓海は5人を見送るためにアパートの外へと出てきた。


「いいって、いいって」


玲司は、笑いながら答える。


「た~ちゃんの笑顔も見られたしね」


香澄の言葉に、皆も笑顔でうなずいた。








「それじゃ、またね」


さくらは、手を振りながら自分の車に乗り込む。

玲司と麻紀、そして香澄も、それぞれ車に乗り込んだ。


「じゃあね……って、エリカは?」


一人、車に乗り込まないエリカに、悠希は首をひねる。


「そう言えば……車がないよな」


玲司も、窓から身を乗り出して辺りを見回した。


「あ、アタシ今日は送り迎えしてもらってるから」

「え? 送り迎え?」

「うん、この先のコンビニで、タイガーが待ってるはずよ」


エリカは、コンビニの方を指差す。


「タイガーか……」

「久々に聞く名前だな」


悠希と玲司は、顔を見合わせ笑うのだった。








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