桜の花びら舞う頃に
そしてそれは、電話の向こうの悠希も感じていた。


悠希は、ふと窓から夜空を見上げる。

空は、幾千もの星が輝いていた。



「さくらちゃん、今夜は星が綺麗だよ」

『うん……こんなに見えるなんて、珍しいよね……』






2人がそう言った瞬間━━━






「あっ!」


『流れ星!』





漆黒の空に、一筋の光が走っていく。







いつまでも……


この時が続きますように……






2人は、夜空を駆ける流れ星に願いを込める。







来年も一緒に……





そして……





来年こそは3人で……







2人の願いを乗せて、流れ星はひときわ輝くのだった。












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