桜の花びら舞う頃に
エリカの正面に座る男性は、津上 誠(つがみ まこと)と名乗った。
歳は、龍一の3つ上の32歳。
(32って、悠希の6歳上よね)
ふと、エリカの頭に悠希の顔が浮かぶ。
「津上くんは、東櫻(とうおう)医科大学付属病院の准教授をしているのだ」
龍一は、得意げに津上を紹介する。
「彼は若いながらも、次期教授候補とまで言われているのだよ」
「いえ……自分はまだまだです」
年上でも、自分のスタイルを崩すことのない龍一。
龍一とは逆に、謙虚な笑顔を見せる津上。
互いのスタイルの違いが、2人の歯車を上手く噛み合わせているのだろう。
(病院か……悠希の仕事は、医薬品の卸業って言ってたっけ……)
エリカの頭に、再び悠希の姿が浮かび上がってきた。
その後も2人は様々な会話をしているが、何の興味のないエリカは上の空である。
(あ~あ、早く悠希のところに遊びに行きたいな……)
この、意味のわからない会合が、早く終わりを迎えてくれることを切に願うエリカだった。
歳は、龍一の3つ上の32歳。
(32って、悠希の6歳上よね)
ふと、エリカの頭に悠希の顔が浮かぶ。
「津上くんは、東櫻(とうおう)医科大学付属病院の准教授をしているのだ」
龍一は、得意げに津上を紹介する。
「彼は若いながらも、次期教授候補とまで言われているのだよ」
「いえ……自分はまだまだです」
年上でも、自分のスタイルを崩すことのない龍一。
龍一とは逆に、謙虚な笑顔を見せる津上。
互いのスタイルの違いが、2人の歯車を上手く噛み合わせているのだろう。
(病院か……悠希の仕事は、医薬品の卸業って言ってたっけ……)
エリカの頭に、再び悠希の姿が浮かび上がってきた。
その後も2人は様々な会話をしているが、何の興味のないエリカは上の空である。
(あ~あ、早く悠希のところに遊びに行きたいな……)
この、意味のわからない会合が、早く終わりを迎えてくれることを切に願うエリカだった。