桜の花びら舞う頃に
麻紀は、優しく微笑みながらさくらを見る。



「ねえ……2人はいつぐらいから付き合ってたの?」


「……え?」



その瞬間、さくらの顔が凍りついた。

麻紀の心の中に、にわかに暗雲が広がっていく。



「だ、だって、さくら、最近よく会ってるし……『好き』とか『付き合おう』とか、そういう言葉があったんじゃないの?」



しかし、さくらはうつむいて首を横に振った。



「そうなんだ……」



2人の頭に、高校の時のことがよみがえる。








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