桜の花びら舞う頃に
白流湖の庭園。


それは、壮大な日本庭園。


よく手入れされたその庭園は、まさに日本の美というところ。


空の一番高いところに位置した太陽に照らされて、それらはまばゆいばかりの輝きを放つ。


「うわぁ……」


思わず、さくらの口から感嘆のため息が漏れた。


「気に入ってもらえました?」

「はい、とっても!」


尋ねる由伸に、さくらは笑顔を返す。


「良かった」


由伸も、微笑む。



「ここは料理も素晴らしいけど、この庭園も有名なんですよ」


「でしょうね……わかります」


「ここを、あなたのような素敵な女性と歩くのが、僕の夢だったんです」


「え……素敵……?」


「はい。素敵で、とても魅力的だ」



笑顔で、サラッと嬉しいことを言う由伸。





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