桜の花びら舞う頃に
第13話『涙色』
「玲司のバ~カ!」
ヒステリックな捨てゼリフを残して、エリカは去っていった。
3人だけになったテーブルは、急に静かになった気がする。
麻紀は、グラスの底に沈んだままだった携帯電話を拾い上げた。
電源ボタンを押したり、電池パックを外したりと色々試してみる。
「あ~、ダメ……電源入らないよ」
恐る恐る顔を上げた。
玲司は、うつむいたまま微動だにしない。
麻紀は、さくらに目配せをする。
さくらは大きくうなずいた。
「で……でも、凄いよ!」
「う、うん、なかなか出来ることじゃない!」
口々に玲司を誉め、玲司の気持ちを持ち上げようとする作戦だ。
「見直したよ、三上 玲司!」
「カッコ良かったよ、三上 玲司っ!」
2人の言葉に、玲司はうつむいたまま口を開く。
「……ランクが上がったから……フルネームなのか……?」
「うん!」
2人は声は、店内に響き渡っていた。
ヒステリックな捨てゼリフを残して、エリカは去っていった。
3人だけになったテーブルは、急に静かになった気がする。
麻紀は、グラスの底に沈んだままだった携帯電話を拾い上げた。
電源ボタンを押したり、電池パックを外したりと色々試してみる。
「あ~、ダメ……電源入らないよ」
恐る恐る顔を上げた。
玲司は、うつむいたまま微動だにしない。
麻紀は、さくらに目配せをする。
さくらは大きくうなずいた。
「で……でも、凄いよ!」
「う、うん、なかなか出来ることじゃない!」
口々に玲司を誉め、玲司の気持ちを持ち上げようとする作戦だ。
「見直したよ、三上 玲司!」
「カッコ良かったよ、三上 玲司っ!」
2人の言葉に、玲司はうつむいたまま口を開く。
「……ランクが上がったから……フルネームなのか……?」
「うん!」
2人は声は、店内に響き渡っていた。