桜の花びら舞う頃に
第16話『コブシヲニギレ』
フレアの裏口付近でエリカと再会した2人。
出来ることなら、彼女とはもう関わり合いたくなかった。
しかし、見つかってしまったからには仕方がない。
悠希はため息をつくと、覚悟を決め振り返る。
「……どうも」
短く挨拶をする悠希。
さくらも一緒に振り返る。
「……」
しかし、言葉は何もない。
「おーっ? エリカちゃんの知り合い?」
エリカと一緒にいた、体格のよい男が明るい声を出した。
「さっき電話で話した……生意気な女よ……!」
エリカは吐き捨てるように言う。
その言葉に、さくらはグッと下唇を噛む。
(落ち着いてさくら! 挑発に乗っちゃダメ!)
さくらは自分に言い聞かせる。
「玲司だけじゃなくて、今度はそっちの男もモノにしようってワケ?」
「あ……あたしは、そんなこと考えてないっ!」
しかし、さくらの抑えはあっさり振り切られる。
「じゃあ、どんなつもりよ? 妻子持ちとコソコソしちゃってさ!」
「違うっ! 悠希くんは……!!」
言いかけた言葉を飲み込む。
(悠希くんのこと……あたしが勝手にしゃべっていいわけない)
その様子を勘違いしたエリカ。
口ごもるさくらを鼻で笑う。
「悠希くんは、何? あたしの特別な人だから~とでも言うの?」
腕を組み、まさに仁王立ちという格好でエリカは立つ。
「バッカじゃないの!? アンタら2人しておかしいのよ!!」
出来ることなら、彼女とはもう関わり合いたくなかった。
しかし、見つかってしまったからには仕方がない。
悠希はため息をつくと、覚悟を決め振り返る。
「……どうも」
短く挨拶をする悠希。
さくらも一緒に振り返る。
「……」
しかし、言葉は何もない。
「おーっ? エリカちゃんの知り合い?」
エリカと一緒にいた、体格のよい男が明るい声を出した。
「さっき電話で話した……生意気な女よ……!」
エリカは吐き捨てるように言う。
その言葉に、さくらはグッと下唇を噛む。
(落ち着いてさくら! 挑発に乗っちゃダメ!)
さくらは自分に言い聞かせる。
「玲司だけじゃなくて、今度はそっちの男もモノにしようってワケ?」
「あ……あたしは、そんなこと考えてないっ!」
しかし、さくらの抑えはあっさり振り切られる。
「じゃあ、どんなつもりよ? 妻子持ちとコソコソしちゃってさ!」
「違うっ! 悠希くんは……!!」
言いかけた言葉を飲み込む。
(悠希くんのこと……あたしが勝手にしゃべっていいわけない)
その様子を勘違いしたエリカ。
口ごもるさくらを鼻で笑う。
「悠希くんは、何? あたしの特別な人だから~とでも言うの?」
腕を組み、まさに仁王立ちという格好でエリカは立つ。
「バッカじゃないの!? アンタら2人しておかしいのよ!!」