−*初カレ*−
「では皆さん、充実した1年を!」


理事長の長い話が終わり、新任の先生が紹介された。


姫華は全く話を聞いてない。それどころか立ったまま寝ていた。




皆がゾロゾロと体育館から退出する音で目を覚まし、姫華は幸江と一緒に教室へ戻った。






席に着くと机の中に何かが入っていた。


手紙…?


私は手紙を開けると、内容を確認した。




―・―・―・―・―・―・―・―
藤咲姫華さんへ


放課後、校舎裏に来て
下さい。
伝えたい事があります。
来るまで待ってます。

―・―・―・―・―・―・―・―




誰からだろう…名前が書いてない…。


宛名は私。
間違いない。


放課後に校舎裏か……。


何を言われるんだろう。


私は疑問に思いながら手紙を鞄の中にしまい、担任の話を聞いた。




今日は始業式と先生の話だけだったから早く終わった。
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