−*初カレ*−
咲人は私の肩口に顔を埋め、鼻をスリスリとする。




「良い匂い〜。」


『どうしたの?』


「ん〜充電中〜。」


『??』




咲人はよく姫華にくっついてくるから姫華は気にしない。




ただ身動きとれないのが難点。




『まぁいいけど。』




姫華は適当に返事をし、ドライヤーを置いた。




「シャンプー何使ってんの?」


『“Sleek”ってやつ。』


ローズの香りがするお気に入りのシャンプー。




「ふーん…。良い匂いだね。」


咲人は姫華の髪に鼻をつけ、クンクンと嗅いだ。




なんか変態みたいだ。




気にしないけど。




私は身動きがとれないので、携帯小説を読むことにした。




「何読んでんの?」


『ん〜?恋愛もの。』


「面白い?」


『泣ける。』


「ふ〜ん。」




さっきからどうしたのかな?
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