−*初カレ*−
私は頬を流れる涙を手で拭った。








放課後


私が帰り支度をしていたら優哉が私の所へ来た。




「…………一緒に帰ろう。」


『…………うん。』




優哉も姫華もお互い間を開けて言葉を発した。






帰り道、桜並木道を歩いている2人は一言も喋らない。




何を言われるのか怖くてたまらない。




「……。」


『……。』


「……ごめん。」


『え…?』




何に対してごめん?




もしかして別れ話…?




私を避けていたのは、あの女の子が好きになったから?




そんなマイナスな事が頭の中で支配されていく。




『ヤだよ……。』


「え?」


『別れるなんて言わないで…。』


「は?」




後から後から言葉が出てくる。
< 189 / 269 >

この作品をシェア

pagetop