−*初カレ*−
「陽奈ぁ〜、誰かに校舎内を案内してもらいたいんだけどぉ〜」


陽奈は周りにいる男子に上目遣いでチラッと見て言った。




「俺案内するっ」

「いや俺がっ」

「俺がするんだよっ」


男子が取っ組み合いをしている中、陽奈は隣の席の優哉をチラッと見た。




「あなた名前なんて言うのぉ〜?」


「俺?」


声をかけられた優哉は指で自分を差した。




「そう♪」


「俺は岡野優哉。」


「ふーん……


決めたッ」


「??」


私は嫌な予感がした…。




「陽奈、優哉くんに案内してもらう〜♪」


「「「「えっ!?」」」」


取っ組み合いをしていた男子が一斉に陽奈の方を振り向いた。




優哉はポカーンと口を開けている。
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