−＊初カレ＊−

ドキドキと胸が高鳴って､それを手で鷲掴み､心を落ち着かせた｡




その時―…




ヒョコッと小さな顔が柱から現れた｡


俺は吃驚し､少し後退ったが､藤咲姫華だと気付くと姿勢を正し､ゆっくりと前を向いて歩き出した｡


ギクシャクと､まるでロボットのようになりながらも藤咲姫華の前にたどり着いた｡


藤咲姫華は俺を見てちょっと怯えている｡


まぁこの身長差だからな……｡


俺は緊張しながらも藤咲姫華に話しかけた｡


「あ､あのさ…｡」


藤咲姫華はゆっくりと俺の方を向いた｡




「あの､一年の時から､ず､ずっと……す､す､好きだったんだけど……!!」




ヤベッ
緊張し過ぎて噛んだ(泣


めっちゃ吃ったし(泣


でも最後まで言わなきゃ｡


俺はドキドキと煩い心臓を落ち着かせながら息をゆっくりと吸い込み言葉を発した｡


「よかったら､オ､オレと…つ､付き合ってほしい……｡」


言ったぞ!!


ヤベッ
緊張し過ぎで身体が暑くなってきた｡