−*初カレ*−
翌日




―ガラッ


「……おはよう。」




シン……




「「「「「誰!?」」」」」


クラスのみんなの声が重なった。




教室に入ってきたのは、男子制服に身を包み、髪をバッサリ切った陽奈都くん。




包帯と絆創膏が目立つ…。

ちょっと痛々しい。




『あっ、陽奈都くんおはよう〜♪』


「おはよッ姫華♪」


私達は手を取り合い、キャッキャッとはしゃいだ。




『お母さんとは上手くいった?』


「うん。母さん、泣いて謝ってきたよ。『今までゴメンネ』って。」


『そっか。お兄さん達は何て?』


「一緒に喜んでくれたよ。」


『よかった…。』


「姫華のお陰だよ。」


陽奈都は姫華の手をギュッと握った。




姫華は褒められたのが嬉しいのか、照れ笑いしている。




「ねぇ姫華ちゃん、この男の子誰?」


クラスの女の子が私に話し掛けてきた。


『え?陽奈都くんだよ?』


「え?えっと…他のクラス?」


『え?このクラスだよ?』


「??転校生??」
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