−*初カレ*−

恋のキューピッド?

体育祭を目前にした今日この頃、私の隣にいる親友は眉間に皺を寄せて、携帯と睨めっこしていた。




幸江は想いを寄せている優哉の親友、秀樹と連絡先を交換してからメールのやり取りをしているみたいだ。




メールの内容は主に一日の出来事。




なんともつまらない。




日記となんら変わらないじゃない。




報告会じゃないんだから……。




そして進展が無い事が悩みである親友・幸江。




ただ変わった事と言えば、呼び名。




さっちゃんは大久保くんの事を秀樹。




大久保くんはさっちゃんの事を幸江。




これだけでも進歩したと思う。




それでもやっぱり2人がなかなかくっつかないのがむず痒い。




見ててもどかしい。




こういう時は告白経験のある優哉くんに相談だ。




『ってことなんだけど、どう思う?』


優哉に成り行きを説明した姫華。




ただいま放課後デート中。




カフェでお茶しながら談笑している。




「そうだなぁー…、俺は姫華の事が好きになってから一年経って告白したからなぁ。」


優哉は告白する前の事を思い返していた。
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