−*初カレ*−
秀樹は顔を綻ばせ、幸江を優しく抱きしめた。




「俺も…幸江が好き……。」


「え!?」


幸江は秀樹の言葉に吃驚し、顔をガバッと上げた。




「ほほほほほんと!?」


幸江はまた吃っている。




「ほんと。」


「キャーッやったぁーッ!!」


幸江は叫び声を上げ、秀樹に抱き着いた。




《ここにカップル誕生です!!皆さん拍手を!!》




『よかったぁ〜』


私は胸を撫で下ろした。




「幸江ってあのデカい人が好きだったの?」


『そうだよ。相思相愛だね〜♪』


私は両手を組み、幸せに浸っていた。




「ふ〜ん、生意気。」


とか言いながら陽奈都は羨ましそうに2人を見つめていた。






「そういえばアイツは?」


『アイツって優哉くんのこと?』


「そう。」


『そういえばいないよね……トイレじゃないのかな…?』


私は周りを見渡し不安に駆られていた。
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