−*初カレ*−
中庭につくと、花が沢山植えられている花壇の近くのベンチに、2人で座った。
暖かで、ポカポカな陽気。
緩やかな風が姫華の髪を優しく撫でる。
私は目を瞑り、心を落ち着かせた。
ゆっくり目を開き、話しはじめた。
『優哉くんに…………浮気された……の……。』
「……そう。」
幸江はなんとなく気付いていたのか、驚くことはなかった。
『たまたまね、見ちゃったんだ……。』
「何を?」
また頭にあの光景が過ぎる。
心臓をギュッとわしづかみされたようで……
痛くて、痛くて……
『キスされてた……。』
苦しくなる……。
目が
頭が
熱くなる。
目を閉じたら、一筋の涙が流れた。
幸江は姫華を横から優しく抱きしめた。
私はさっちゃんに寄り掛かりながら、声を押し殺して涙を流した。
***
暖かで、ポカポカな陽気。
緩やかな風が姫華の髪を優しく撫でる。
私は目を瞑り、心を落ち着かせた。
ゆっくり目を開き、話しはじめた。
『優哉くんに…………浮気された……の……。』
「……そう。」
幸江はなんとなく気付いていたのか、驚くことはなかった。
『たまたまね、見ちゃったんだ……。』
「何を?」
また頭にあの光景が過ぎる。
心臓をギュッとわしづかみされたようで……
痛くて、痛くて……
『キスされてた……。』
苦しくなる……。
目が
頭が
熱くなる。
目を閉じたら、一筋の涙が流れた。
幸江は姫華を横から優しく抱きしめた。
私はさっちゃんに寄り掛かりながら、声を押し殺して涙を流した。
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