−*初カレ*−
「で、どっちが優哉の彼女?」


「はぁ…お前唐突だなぁ…。」


「いいじゃん♪で、どっち?」


優哉は秀紀に言われ、仕方なく姫華の方を指差した。


『えへへ♪』


姫華は優哉に指差され、秀紀に微笑んだ。


「へぇ〜…あの有名な姫華ちゃんが優哉の彼女とは…ネタになるな。」


秀紀は姫華と優哉を交互に見て、ニヤリと笑った。


有名?


姫華は秀紀が発した言葉に疑問をもった。


姫華は知らないが、校内モテランキングで女の子部門一位なのだ。


姫華はそういう事に疎いため、周りの視線に気付かない。




「お前言いふらすなよ!!」


優哉は秀紀をジッと睨んだ。


「はいはい。」


秀紀は優哉に対して適当にあしらった。




「あ、あの…私、瀧野幸江ですっ!!よくバスケ部の練習見に行ってます!!」


「あ、そうなんだ。」


突如、幸江が立ち上がり、秀紀の前で挨拶した。
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