−*初カレ*−
『それで、大久保くんには好きな子がいるか聞きたいんだけど…。』


姫華は隣で歩いている優哉を見上げながら言った。


「あーアイツはなぁー。好きな奴がいるなんて聞いた事ねーな。」


『そっか!じゃあさっちゃんにはチャンスがあるんだね!!』


姫華は嬉しそうに両手を合わせた。


「そうだな。俺も2人がくっつくように協力するよ。」


『ありがとう!!』


姫華は満面の笑みを優哉に向けた。


「あぁ…////」


優哉は照れながら頭をポリポリとかいた。




「あ、あのさ……。」


『ん?何?』


「手、繋いでいいか…?」




『え?』




優哉は顔を茹蛸のように真っ赤にして俯きがちに言った。


『えと…///』


「嫌ならいいんだ!!別に!!」


優哉は無理矢理笑顔を作り、手を前で振った。
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