−*初カレ*−
『うん。だって可愛いでしょ?』


可愛いか…。
なんだか藤咲らしいというか…。


「じゃあ、俺は“姫華”って呼ぶな。」


『うん、良いよ〜♪』




咄嗟に出た言葉。




なんでだろう。




でも君の事を苗字じゃなく、名前で呼びたいと思ったんだ。




なんだか君に近付けた感じがして。






バキッ




『??』


「姫華危ないッッ」




ガッシャーンッ




『キャーーッ』


古い直管蛍光灯が落ちてきて、俺は咄嗟に姫華を守るように落ちてくる蛍光灯に背中を向けながら立ちはだかった。
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