−*初カレ*−
『う〜ん、私イチゴカスタードチョコ、ジェラートinっていうのにする。』


「なんか物凄く余そうな名前だな…。」


『うんっ私甘いの大好きッ!!』


姫華はニッコリと幸せそうに笑い、カウンターでお姉さんにクレープと飲み物を注文した。




「じゃあ俺はー…キャラメルブラウニーナッツにしよう。」


『優哉くんのも美味しそうだね。』


「実は俺も甘党なんだ。」


優哉は恥ずかしそうにポリポリと頭をかいた。




カウンターで注文し、出来上がったと同時に優哉がお金を払ってくれた。


『私払うよッ』


姫華は焦りながらお財布から小銭を取り出し、優哉に押し付けたが返された。


「今はデート中。女の子に払わせないよ。」


優哉は優しく微笑むと、「はい。」と出来上がったばかりのクレープを姫華に渡した。




『ありがとう…。』


姫華は気恥ずかしくも感謝の言葉を零した。




2人は椅子に座ると早速クレープを食べはじめた。


パクッ


『ん〜っ、おいひぃ〜っ』


口の中に苺の甘酸っぱさ、カスタードのまろやかさ、チョコのほろ苦さが合わさり、最後にヒンヤリとジェラートがくる。
< 89 / 269 >

この作品をシェア

pagetop