−*初カレ*−
最初は手を繋ぐのも躊躇らっていたのに。




私達少しは進歩したのかな?




指一つ一つから伝わってくる温もり。




優しく繋がれた手を見るだけで心温まる。




私達は仲良く手を繋ぎながら家に向かった。








しばらくすると近所の公園が見えてきた。




行きに通った公園。




子供達は親と一緒に家に帰り、小さな公園は夕陽に照らされブランコだけがキーコーキーコーと揺れたまま静寂に包まれていた。




「ちょっと寄っていかない?」


優哉は公園の前で立ち止まった。


『え?』


「少しだけ。」


『…うん。』


私は小さく頷くと優哉と公園の中に入った。




ベンチに座り、肩を並べる。




「はい、コレ。」


『え?』


フと渡された小さな物。
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