天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜
第2章

‐まさかの再会‐

立直りが早いと言うか、単に記憶力が悪いだけと言うべきか、痴漢の件はすっかり忘れた頃。


俺が会社の廊下を同僚の武田と歩いていると、前からベージュのお揃いの事務服を着た女の子が二人、やはり並んで歩いて来るのが見えた。


初めは全く気にも止めていなかったが、相手の顔がはっきり見えるほど近付いた時、俺はびっくりして心臓が止まるんじゃないかと思った。


なぜなら、目の前に“あの子”が立っていたから……


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