天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜
おっと……

片桐チーフに今夜の事を言わなくちゃな。


俺は腕に絡み付いた片桐チーフの手をやんわり解きながら、「今夜なんだけど……」と切り出した。


「どこ行きたい?」


片桐チーフはニッコリ微笑みながら、俺の目を覗き込んで来た。


職場では決して見せる事のない、片桐チーフの女の子っぽい表情だ。


俺は罪悪感を覚え、胸がチクッと痛んだ。


< 45 / 388 >

この作品をシェア

pagetop