天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜
須藤京子は、気付かない内に来ていたコーヒーを一口すすると、「あーあ、麻衣が羨ましい……」と小声でぼやきながら立ち上がった。


俺も同じようにして立ち上がってから、ある事を思い出した。


「あ、須藤さん」


「はい?」


「あの、麻衣ちゃんの携番とメアド、教えてもらえますか?」


「聞いてないの?」


「はい」


「あなたって、本当にドジね?」


「はあ……」


自分でもそう思うので、腹は立たなかった。


< 99 / 388 >

この作品をシェア

pagetop