Lonely girL / プラトニック・キス
校門に向かって一人で歩いていると

「ピュイィィィィ~~~!」

口笛を鳴らす音がした。


音の鳴るほうを見ると
非常階段だった。

太陽に照らされて、
雄が立っていた。
2階の非常階段の踊り場から
真由に手招きしている。

真由が走って非常階段にいくと
雄のいる2階部分を見上げた。

逆光になっていてまぶしい・・・
真由は目を細めて雄に言った。

「なに?」

「これ♪」
そう言って雄は四角く折った紙を
落とした。

四角く折られた紙は
花吹雪が舞うようにひらひらと・・・
太陽の光をキラキラと反射しながら
真由の下へ降ってきた。

真由はそれを両手で受け取った。


口にタバコをくわえたまま雄はニカっと笑い、
ポケットから携帯灰皿を出し
タバコをもみ消した。

「じゃね!」
再び雄は教室へ戻っていった。
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