Lonely girL / プラトニック・キス
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大きな音で
フロアに響く音楽も
あたしの耳には入ってこなかった。


無理するな…

そういってくれた
雄の優しい低い声が
鼓膜にこびりついて、
どんな音もシャットアウトしていた。


ちっちゃなヤキモチが
あたしの気持ちを気づかせた。


雄のことが好きになってた。

あの暗闇の中、
薄暗い明かりでも
雄の顔だけはすぐにわかった。

大音量の中、
雄の声だけは
すぐにわかった。

雄はあたしの運命だから。

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