Lonely girL / プラトニック・キス
「ま、さ、レゲエの話とかしてれば雄はだいじょぶなんじゃね?
ほら、真由ちゃんかわいいし♪」

調子よく言うケンゴにマイが続けた。

「ね、ね、雄君のモトカノとかって知ってる?」

「あ~~…わりぃ、あんまよく知らねえんだ。」
ケンゴはタバコの煙を吐きながらマイに手で『ごめん』とジェスチャーを取りながら言った。

「ほんとに知らないの?地元でしょ?」

「てか、男ってお前ら女と違って、あんま彼女とか友達に会わせたりしないんだよ。」

「ふ~~~ん。」
ヒカリが言った。

「俺、そろそろバイトだから。
真由ちゃん、頑張れよ!!」

バタバタと席を立つケンゴを見送ってヒカリが言った。

「ごめんね。あんま、てか全然頼りになんなくて。」

「そんなことないよ~。
とりあえずタワレコのレゲエのフロアは外さないようにしとくし♪」

どの服を着ていくか、
どの香水をつけるか、
ネイルはどうするか、
髪は巻いておろすかアップにするか、

真由、マイ、ヒカリは尽きることなく話していた。


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