Lonely girL / プラトニック・キス
「うまかった?」

「うん。ありがとう。あたし、払うよ。」

「ばーか。未成年にたかる趣味なんかねーよ」

「あたしも、お酒飲みたかったな…。」

「今度な。」

宇田川町で夕飯を済ませた真由と雄はてくてくと渋谷の街を歩いていた。

「公園…ちょっと寄っていかない?」
ドキドキドキドキ

「公園?真由、時間だいじょぶか?」

「うん。9時に電車乗れば、だいじょぶだよ。」

「じゃ、駅の近くな。」

ドキドキドキドキ

宮下公園に着いた二人はベンチに座った。
飲み会帰りの大学生や
高校生のカップルが目に付く。

ドキドキドキ

ベンチに座る二人の距離が微妙に空いていた。

「何か飲み物いる?」
雄は真由にそう聞くと席を立った。

「え?別に…どこ行くの?」

「いや、タバコ吸おうと思ってさ。ついでになんかいるんなら買ってこようかな~って。」

雄は真由と一緒にいるときは極力タバコを離れて吸ってくれようとしていた。

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