Lonely girL / プラトニック・キス
バイト当日。

真由は放課後、午後5時半から9時半までの4時間をバイトすることになった。

学校から家までの間にあるカラオケ店。
途中下車するので定期があるから交通費はかからない。
自給は980円。
いまのとこ週3回の予定。

「今日から新しく入った杉田真由さん。」
上司に紹介されて、5時15分の朝礼で真由は挨拶をした。

「杉田真由です。よろしくお願いします。」

拍手で迎えてくれたのは
同い年くらいの女の子3人と、男の子4人
それと紹介してくれた上司、合わせて8人、真由を入れて9人で9時半まで店を回すことになる。

「じゃ、大森、お前彼女に教えてあげて。」
「は~~い。」

大森と呼ばれた女の子が真由のもとへ近づいてきた。

「よろしく~。てか、読者モデルやってたっしょ?」
ちょっとぽっちゃり気味の肩までの茶髪をしたギャルだ。

「あ、はい。」
一応敬語を使う真由。

「同い年だから、敬語いらないよ~!」
「今日一日あたしと一緒に回って、ある程度覚えてみて。」
「この店金曜日以外はかなり暇だから、だいじょぶだよ♪」
「あたし、大森愛。よろしくね。」

「よろしく。」
愛につられて真由のにっこり笑って見せた。
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