2m彼氏。

「よいしょ、っと」

軽く掃いた地面に、木製の看板を立てる。

まだ空気は湿っぽいけど
今日は晴れの予報だから、すぐ乾くはず。

「萩原輸入雑貨屋、オープン♪
お兄ちゃん、行ってきまーす!」

お店の中に向かって声をかけると、
奥のドアからお兄ちゃんが手だけ出した。

「おぉ、いってらっしゃい」


「おっ、お嬢さんおはよう。」

お隣の珈琲ショップのマスターが
窓を拭いていた。

「おはようございまーす!」

「今日はお出かけかい」

「うん、昨日雨降っちゃったから」

「そうか、いってらっしゃい。」

「いってきまーす」

商店街の人達は、みんな顔なじみ。
若い人もお爺さんもお婆さんも
みーんな明るくて優しい人ばっかり!

本当に家族同然!って感じ。

新しい物から古い物まで
なんでもあるから飽きないし、
商店街そのものが宝箱みたい。

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