一番近くの君へ。



次の日、朝いつものように学校に行こうとドアを開けたらそこには孝ちゃんが立っていた。



目があって、途端に昨日のことを思い出してあたしは顔を伏せる。



…正直、気まずい。



孝ちゃんの視線をものすごく感じるし。



重苦しい空気の中、孝ちゃんが口を開いた。



「…昨日はごめんな。」



「え、」



いきなり孝ちゃんが謝るからぱっと顔をあげたら、孝ちゃんは悲しそうに笑ってた。



その表情にあたしの胸はズキズキと痛くなる。



…ねぇ、どうしてそんな顔するの?






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