一番近くの君へ。
「僕は諦めないよ?」
「え…?」
「僕は花ちゃんが好きだし、憧れ…ならまだ見込みあるしね。」
「せんぱい…」
「僕はね、試合中に必死に僕らが勝つのを願ってる花ちゃんに一目惚れしたんだ。」
せんぱいはあたしを見つめそう言う。
「だけど…花ちゃんはいつだって一番に会場からいなくなっちゃって。」
「せんぱい…」
「いつの間にか、僕が花ちゃんの姿を探してたんだよ。」
知らなかった…
西藤せんぱいがそんなことを思ってくれていたなんて。