一番近くの君へ。



「っ…避けないでよ…」



ぽろっとハナの瞳から涙がこぼれた。



なんで、泣くんだよ…



そんなに嫌だったのか?



「あたしが謝るから…」



何なんだよ…



そんなこと言うな。



「だから避けないでっ…」



ぐっと唇を噛み締めて、俺はハナの腕を引き寄せた。



とん、とハナの頭が俺の胸にあたって、ぎゅっと抱きしめたら、ハナの腕が俺の背中にまわる。






< 123 / 202 >

この作品をシェア

pagetop