一番近くの君へ。



放課後、廊下に出れば孝ちゃんは壁に背中を預けていて



あたしに気づくと、一歩一歩近づいてくる。



もしかして、あたしを待っててくれた?



「遅い。」



だけど孝ちゃんはそれだけ言うとさきに歩きだしてしまった。



まったく、



それが彼女に対する態度?



歩くのがはやい孝ちゃんにあたしは必死でついていく。






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