一番近くの君へ。



言ってやりたいこと全部押し殺してあたしは孝ちゃんを見つめた。



そして思いっきり言ってやった。



「孝ちゃんのバカ!!」



好きなのはあたしだけみたい。



あたしばっか好き。



孝ちゃんだってあたしに好きだと言ったけど、本当は意地悪だったのかななんて思い始めた。



「孝ちゃんなんて水沢さんと付き合っちゃえ!」



「は?」



あたしはスッと孝ちゃんを通り過ぎて、



ぐっと涙をこらえた。






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