一番近くの君へ。




あたしはそのまま後ろにあったベッドに倒れる。



ふぅ、助かった…




目を明けて見ると孝ちゃんが誇らしげに笑っている。




く、悔しい…




「本気で投げないでよ!」



「お前がさきに投げてきたんだろ?」



孝ちゃんが笑いながら、あたしに近づいてくる。



だからって本気で投げなくたって…




「ほら、手」




「あたしは女の子なのに…」




「何だよ、そんなに痛くないだろ?」



「いくら女に見えないからって…」






< 184 / 202 >

この作品をシェア

pagetop