一番近くの君へ。
「今日は随分はやいな?」
あたしは家から出ると声の聞こえる方を向いた。
「孝ちゃん…」
孝ちゃんはクスッと笑ってる。
「それ、持ってけよ?」
「孝ちゃん、あたし急いでるからまた今度でもいい?」
バナナ豆乳、ぬるくなっちゃう、
孝ちゃんはゆっくりあたしに近づいてきて、ぱっと手からバナナ豆乳を一本取った。
「急いでる、ねぇ…」
なんだか嫌な予感がするって思ったときにはもう遅くって…
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