一番近くの君へ。
「ずっと好きなクセに気持ちも伝えないままでいいの?」
そんなのいいわけない。
でも…なぜか麗奈に言われたことが気にくわなかった。
図星、だからな。
いつもコイツは痛いとこついてくるし。
「俺はもう寝る。」
麗奈に背を向けてそう言うと、くすくすと笑っているのがわかった。
「おやすみ。明日の朝に迎えがくるから、多分今日が最後だね。」
「ああ。」
「頑張ってね、"孝ちゃん"。」
俺は返事をしないまま、部屋に入った。