一番近くの君へ。
それから…エレベーターの前までたどりつくと見覚えのある背中が見える。
「今日も相変わらずギリギリだな。」
その人は…あたしを見ては苦笑いするその人は…幼なじみの孝ちゃん。
孝ちゃんはエレベーターのボタンをパチッと押すと1、2と上がってくる光を見つめていた。
あたしはそんな孝ちゃんをじっと見る。
…昔から孝ちゃんは可愛くって評判だったわけもあり、高校二年生になった今もすごく整った顔立ちをしてる。
孝ちゃん…ニキビもないのか、
ってちょっぴり嫉妬…
髪の毛だって艶々してて、思わず自分の髪の毛を隠してしまいたくなる。
孝ちゃん…週イチ、トリートメントでもしてるのかな…?
てか、それよりさ…あたしにギリギリっていうわりには孝ちゃんだって、
「…孝ちゃんだってギリギリじゃんか。」