あの夏の日の空に願う
prologue
私が私として生きられることを、幸せだと思ったことはあっただろうか。
私が私として生きられることが、当たり前だと思ってた。
そんな当たり前が当たり前じゃなかったことに、今更気付いてももう遅い。
私は死んで、もうこの世界にはいてはいけない存在だから。
それでも、一週間だけ………
私は私としてじゃなく、この世界で生きる。
最後にもう一度だけでも、この世界で笑いたいから。