あの夏の日の空に願う
prologue




私が私として生きられることを、幸せだと思ったことはあっただろうか。

私が私として生きられることが、当たり前だと思ってた。





そんな当たり前が当たり前じゃなかったことに、今更気付いてももう遅い。



私は死んで、もうこの世界にはいてはいけない存在だから。





それでも、一週間だけ………
私は私としてじゃなく、この世界で生きる。





最後にもう一度だけでも、この世界で笑いたいから。





< 1 / 20 >

この作品をシェア

pagetop