あの夏の日の空に願う
初対面なのに?
今し方知り合ったのに?
確かに現実問題、行くところはないから正直助かるけど。
でも………
「い…いいんですか?」
「うん」
私の問いに、即答する小鳥遊 天空さん。
……………本当にいいのだろうか。
悩んでいる私に気付いた小鳥遊 天空さんはふっと笑い、「いいから」と言って私の腕を掴んだ。
そのまま引っ張り始める。
「どっ、どこに……!?」
「俺の家」
「学校は…」
「今日休みだよ」
じゃあ何で制服姿?
という問いは取り敢えず気にしない。
とにかく今は走るのに精一杯で、足が縺れそうになりながら小鳥遊 天空さんの後を必死についていく。