ねぇ、こんな怖い話知ってる…?
「そろそろ、帰ろっか。」
「うん。雨降りそうだしね。」
ワタシたちは、いつもの帰り道をトボトボとのんびり帰った。
「ってかさぁ、この町、ガードレール多いよね。」
「やめてよ。ガードレールマン出たらどうすんの。」
「ガードレールマンって、何かしてくるの?」
「…さぁ。そこまでは聞いてない。」
そんな話をした時、ふと反対側の歩道に目をやった。
すると、20歳過ぎの若い男の人が普通に歩いていた。
「あの人、ガードレールマンだったりして。」
「そんな馬鹿な。」
と、その時。
スタスタスタ。
バッ!!
ピョ〜〜ン!!
「「え?」」
2人の声が重なった。
なんと、ガードレールに向かってスタスタ歩いていると思ったら、何の助走もなく、いきなりガードレールを両足で飛び越えたのだ。
そのまま、その男は行ってしまった。
しばらくの間、ワタシたちは声が出なかった。
「………………ねぇ、今のって…。」
「……うん、ガードレールマンだと思う。」
「凄いね…。」
「うん…、ビックリした…。」
皆さんも、道端で、ガードレールマンに会えるかもしれません。