夢と恋と王子様
「恵梨香気をつけてね」
「……うん。
でもさ、逢えないよね」
びくびく怯えて
先輩に逢えないだなんて
正直ばかばかしい。
どうにかその
“三宅琴乃”という先輩から
避けることができないのか。
頭で必死に考えていると
そんな事は簡単だというように
一通のメールが届いた。
「ねぇっ!!麻衣子!!」
「ど、どうしたの?」
「藤岡先輩からメールが!!」
「えぇっ!?」
なんとも私のニヤけた顔が
止まらぬメール内容に
麻衣子は呆れていた。
《美味しいお洒落なカフェ
見つけたから行かない?》