夢と恋と王子様
なんと送ったらいいか
迷っていた私の代わりに
麻衣子は素早くメールを打ち終えた。
それからの授業は
ずっとぼんやり上の空で
何を考える事もなく
学校をあとにした。
桜はすでに
散りかけていた。
私がいなくなる図書室に
先輩の中で何かが変わるのかな
なんて不安を抱いたりもした。
数日間学校へ通い
休日を過ごして
先輩からのメールを
期待したりもした。
滅多な事が無い限り
メールなんて来ないから
待っても待っても
先輩からのメールは来なかった。