赤い狼 ~棗の想い~






その度に稚春の肩がビクッと震える。




その様子を見て、また苛々が募る。



あまり稚春をビビらせんなよ。





「あぁ。やってやるよ。」




いつもなら俺、お前みたいな奴等、相手にしねぇんだけどな。



「稚春、目ぇ閉じて耳塞げ。」



俺が稚春に向かってそう言ったと同時に




「行くぞ!お前等!」





「フッ、上等だ。掛かってこい。」




ヤロー共と俺は同じタイミングで走り出す。







< 59 / 71 >

この作品をシェア

pagetop