青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
ヨウは浅倉さんの気持ち、チームの気持ちを汲んで、ちょい危険であろう偵察・情報収集を俺等チームが買って出ると提案。
勿論、チームメートの承諾を得てだ。
ということは? 俺もそれに参戦せねばならないわけで?
うん…、泣きたくなったヨ。とつても泣きたくなったヨ。
だぁああって、何度経験してもなれないんだよっ、こういった大々的な喧嘩はさ! 小規模も慣れないけどっ!
俺の嘆き、しみったれた集会もそこそこの、早速行動を開始する。
荒川チームに交じって、浅倉チームが偵察・情報収集組に参加。
その中に蓮さんや桔平さんの姿があったけど、べつに驚きはしなかった。
各々浅倉さんの舎弟だからな。
テリトリーを守るより、こっちで情報を入手したいっていうのが気持ち的に上回ったんだろう。
ヨウも気持ちを察して、当然のようにメンバーに加えていた。
偵察組はなるべく手腕のある組が、情報収集組は非力組が担当することになった。
特に情報網に長けている弥生、利二は念入りに情報を収集してくるよう、リーダーに頼まれていた。
情報は戦力の要のひとつだからな。
これまでの喧嘩で嫌ってほど、俺達はそれを知っている。
些細なこと、くだらないこと、どんなことでもいいから徹底的に情報を提供して欲しいとリーダーは二人に指示していた。
さて情報収集組は非力組。
ということは当然、手腕のない俺は情報収集組に回されちまったんだけど、どうしても気になる事があって俺はヨウに偵察組に入れて欲しいと直談判。
俺自身すっげぇ嫌なんだけど(だって神出鬼没チームだからいつ襲われるかと思うと)、ヨウも最初こそ足手纏いをこっちに入れるのには抵抗があったのか顔を顰めていたけど、何かあると察してくれたんだろう。
「分かった」
テメェは俺と同行しとけ、単独行動は不可だ、と許可をくれた。
一方で目は訴えてくる、後で俺の胸に秘めていることを教えろよ、と。
こうして無理やり偵察組に入れてもらった俺は、いつものようにチャリの後ろにヨウを乗せて早速偵察開始。