青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
「かもしんねぇ」
ヨウは正直に暴露して笑声を漏らした。
“異色の舎兄弟”は俺達しかいねぇって思ってるからな、こうして複雑な気持ちを抱くのかもしれない。
「モトの気持ちがよく分かるぜ」
俺、もっとあいつを大事にしよう、ヨウの心境を聞いた浅倉も笑声を漏らして目尻を下げる。
「名コンビになればなるほど、おめぇ等も大変だな。
まどろっこしいなら、おめぇがキヨタって坊主を舎弟にしちまえばいい。
おりゃあ、二人舎弟を作ってるが問題なんて起きたことねぇぞ」
「んなことしたら、弟分のモトも舎弟にしないとなんねぇだろうし。
なにより二人ともそれは望んじゃねぇんだ。
モトはあくまで俺の弟分を望んでいるし、キヨタはケイの舎弟を望んでいるからな。
んー、複雑なオトメゴコロだな」
「……、おめぇはいつからそんなにノリの良い奴になったんでぃ」
「これは舎弟の影響」
あいつといると嫌でも調子に乗っちまうぞ、ヨウは満面の笑みを浮かべて見せる。
憮然と紫煙を吐く浅倉は「その舎弟は?」と尋ねてきた。
「そういうお前こそ初代舎弟は?」質問を返して、意味深に笑みを深める。
お互いに舎弟が何処にいるのか、なんとなく想像は付いていた。
これも奴等の舎兄だからだろうか?