青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
「俺っぢっ…、馬鹿だかっ、ら、腕っ節じがなぐっで」
「き、キヨタ。場所を」
「ケイざんっ、これ以上の関係望んじゃ…、駄目っ、思っでっ!」
「なんか誤解を招く! それ、泣きながら言ったら誤解を招くから!」
「言えばっ、ケイざんっ、失望っ…、呆れで捨でるっ。俺っぢ、嫌われだぐなぐっ、ウ゛ワァアアアア―――!」
街中一角で、ものすっごい怪獣声が響き渡った。
そりゃもうどんな風に苛めたらそんな泣き方するんだってほど、ビィビィギャンギャン泣かれてしまう。
「き…、キヨタ」
声を掛ければ、びぇえんと泣きながらタックル。
腰に抱きつかれてアウチ、周囲の眼が痛い。
なんだこの居た堪れなさ。
……俺が、俺が悪かったんだよな。
弟分を不安にさせた俺が悪かった!
分かっている、いるんだけど、ちょっとこの罰は重いかもなんだぜ!
嗚呼、キヨタのラブモードをマジ舐めていた。
想像以上だった。
俺のラブモードなんて半分どころか爪先にも及んでいなかった。
「よ、よしキヨタ!」
俺が何か奢ってやる。だから場所を移動しよう!
「さあ、何が食いたいかな、俺、昼飯食ってないんだよな」
キヨタを引き摺りながら、俺は場所移動を開始。
やっぱりチャリで来れば良かったと大後悔したのは言うまでもない。