青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
まあ、純粋に健太には会いたかったんだし、こいつには会えて良かったんだけどさ。
ちなみに最初こそ健太が行こうとも欠席する選択肢を取っていたりする。
今、我が家にはシズが居候しているんだ。
シズが大変な目に遭っているのに、なんか能天気に同窓会になんて行く気分にはなれなかった。
けどシズ曰く、気遣ってくれる方が心苦しいらしい。
優しいことに浩介と遊んでくれるって言ってくれたから、俺はシズに土産を買ってくると笑ってお出掛け。
土産に反応したシズの奴は、しっかりと「コンビニの期間限定チョコレートスフレな」って要求してきたから、帰り際に買って帰らないと。
ったく、シズの奴、たっかいもの強請ってきてからにもう。
で、だ。
健太と集合場所を訪れたわけなんだけど、久々に会う中学の面子を見た瞬間、自分達って場違いなんじゃないかと思ったんだよ。
身なりやケバさ、お洒落度は差し置いて中学時代の連中ってどいつもこいつも真面目そうに見えるんだよ。
俺と健太の目からしてみれば!
つるんでいる連中に問題があるのかもしれないけど、妙に居心地が悪い!
しかも俺と健太は制服だという。
だってしょうがないじゃないか。
私服で来るの、ダルかったんだもん(健太も同じ気持ちだったんだろうな)。
ヨウ達と遊ぶ時も、わりかし制服が多いからこれでいっかって思ったんだけど、んー、みーんな私服だなぁ。
KYな服装で来た感ムンムンなんだぜ。
気にしないようにするけどさ。
今更着替えに家に帰ろうとか思わないぞ。
めんどくせぇ!
「制服は目立つな」
健太は苦笑いを零し、皆、おしゃまな格好で決めちゃってと肩を竦める。
どいつもこいつも服装がプチ合コンみたいだと皮肉を呟き、
「久しぶりだな」
俺に視線を流してニッと笑ってきた。
「ほんとにな」
久しぶりだ、健太にニッと笑みを返してハイタッチ。
田山田(たやまだ)の復活じゃないかと俺が言えば、山田山(やまださん)だってと健太が反論。俺達は揃って笑声を上げた。